令和6年度 焼津市立総合病院 病院情報の公表

病院指標

当院は、平成21年度よりDPC対象病院として許認可を受けております。DPC/PDPSとは、平成15年から導入され始めた診療報酬制度であり、入院患者さんの病名、手術・処置などの治療内容を元に診断群分類(DPCコード:14桁の診断群分類コード)が決定され、医療費を計算するしくみです。またDPC/PDPS請求を行う為には、厚生労働省の定める調査(DPC調査)に協力していくことが必要となります。
今回公表する病院指標は、当院のDPC調査データを用いて、厚生労働省による定義に従い、集計されたものです。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 743 243 232 416 515 735 1140 2018 1978 566
当院は、「地域周産期母子医療センター」の指定を受けており、新生児の入院患者数が多いことが特徴です。また、地域における高齢患者の受け入れも多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
各診療科の上位5位までのDPC診断群分類の件数です。
年間の症例数が10症例に満たないものについては(-)と表示されています。
転院率は、転院患者数/全退院数としています。

総合診療内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 49 26.49 20.78 34.69 84.92
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 44 19.30 16.40 22.73 85.45
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 32 21.16 13.66 18.75 79.97
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 12 11.08 6.98 8.33 80.50
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 11 20.82 17.33 18.18 86.09
1位:誤嚥性肺炎による入院
2位:肺炎による入院(市中肺炎、75歳以上)
3位:腎盂腎炎・尿路感染症による入院
4位:インフルエンザ・ウイルス性肺炎による入院
5位:心不全による入院(転入院以外)

最も多いのは、誤嚥性肺炎の入院です。令和6年度は市中肺炎やインフルエンザの入院も多く、例年に比べて呼吸器感染症の入院が多いのが特徴です。その他、不明熱や貧血など総合内科的な疾患も多く対応しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 108 7.32 8.88 2.78 79.08
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 42 9.00 7.60 0.00 68.07
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 33 17.06 16.40 18.18 84.64
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 29 8.21 8.51 6.90 71.41
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 25 13.64 10.93 16.00 75.20
1位:総胆管結石・胆管炎にて結石除去術やステント留置術を行った入院
2位:小腸や大腸の憩室性疾患による入院
3位:肺炎による入院(市中肺炎、75歳以上)
4位:虚血性腸炎による入院
5位:胃十二指腸潰瘍にて内視鏡的消化管止血術や輸血を行った入院

最も多いのは、総胆管結石・胆管炎に対して内視鏡手術を実施した入院です。
胆のうでできた結石が胆管に流れて胆管炎を起こしている場合には、まず消化器内科で胆管結石・胆管炎の治療を行った後、外科で胆のう摘出術を実施することが多いです。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 50 25.34 17.33 12.00 81.30
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 15 24.27 16.40 20.00 86.07
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし - - 13.66 - -
100380xxxxxxxx 体液量減少症 - - 10.26 - -
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし - - 20.78 - -
1位:心不全による入院(転入院以外)
2位:肺炎による入院(市中肺炎、75歳以上)
3位:腎盂腎炎・尿路感染症による入院
4位:脱水症による入院
5位:誤嚥性肺炎による入院

最も多いのは、心不全による入院です。医師、看護師、薬剤師等の多職種にて心不全指導を行っており、教育入院や退院後のフォローアップにも力を入れています。
代謝・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 29 12.07 13.77 0.00 62.62
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 13.07 - -
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり - - 12.60 - -
100140xx99x00x 甲状腺機能亢進症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 10.11 - -
100040xxxxx01x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり - - 22.60 - -
1位:2型糖尿病にてインスリン注射を行った入院
2位:糖尿病性ケトアシドーシス・ケトーシスによる入院
3位:1型糖尿病にてインスリン注射を行った入院
4位:甲状腺機能亢進症による入院
5位:糖尿病性ケトアシドーシス・ケトーシスに誤嚥性肺炎を併発した入院

最も多いのは、2型糖尿病に対してインスリン注射を行った入院です。
こちらには緊急で治療が必要な症例に加え、糖尿病教育目的の入院が含まれています。
毎週2回のペースで糖尿病教室を開催して、医師・薬剤師・検査技師・看護師・栄養士などからなるチームで指導を行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 67 25.54 20.78 14.93 82.33
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 53 16.91 16.94 18.87 77.85
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 53 19.42 16.89 33.96 72.26
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 49 18.78 16.40 28.57 84.96
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 44 12.30 6.89 6.82 59.14
1位:誤嚥性肺炎による入院
2位:脳梗塞にて脳血管等リハビリテーションを行った入院
3位:脳梗塞にてエダラボンを投与した入院
4位:肺炎による入院(市中肺炎、75歳以上)
5位:てんかんによる入院

脳神経内科では、誤嚥性肺炎・脳梗塞の入院が多いです。エダラボンは脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善を目的とする薬ですが、発症後24時間以内に投与を開始する必要があります。当院は一次脳卒中センターに指定されており、脳神経外科との協力のもと、24時間365日脳卒中患者を受け入れる体制を整えています。
※JCS(Japan Coma Scale)とは、日本で主に使用される意識障害の深度(意識レベル)分類です。
※Rankin Scale(RS)とは、脳卒中患者の機能自立度を評価するための指標で、0~6の7段階に分かれています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 54 7.93 11.35 3.70 62.41
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 49 20.61 16.40 18.37 85.12
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 40 11.33 13.66 2.50 77.53
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 35 23.74 20.78 28.57 84.89
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 18 9.17 13.75 0.00 71.50
1位:慢性腎不全・慢性糸球体腎炎による入院
2位:肺炎による入院(市中肺炎、75歳以上)
3位:腎盂腎炎・尿路感染症による入院
4位:誤嚥性肺炎による入院
5位:慢性腎不全にて人工腎臓(その他の場合)を行った入院

最も多いのは、慢性腎不全・慢性糸球体腎炎による入院です。
具体的には、慢性糸球体腎炎(IgA腎症等)に対するステロイドパルス療法目的の入院や末期腎不全の急性増悪に対する治療が含まれています。
そのほか、他科入院中の透析患者の維持透析管理やアフェレシス療法も腎臓内科で対応しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 65 5.60 6.22 1.54 1.66
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 57 7.46 6.11 3.51 0.00
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 51 5.31 6.98 1.96 3.16
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 51 5.45 6.38 0.00 3.76
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 42 1.14 2.10 0.00 2.38
1位:気管支炎・細気管支炎による入院
2位:出生時体重が2500g以上の新生児疾患による入院
3位:インフルエンザ・ウイルス性肺炎による入院
4位:喘息による入院
5位:食物アレルギー検査を行った入院

最も多いのは、気管支炎・細気管支炎による入院です。その中でもRSウイルス感染によるものが半数を占めていました。
また、当院は地域周産期母子医療センターに指定されており新生児の入院も多いです。
集中的なケアが必要な新生児に対しては、新生児集中治療室(NICU)にて管理や治療を行います。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 96 4.68 4.54 0.00 71.89
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 47 10.32 9.08 2.13 68.40
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 44 6.64 5.99 0.00 61.75
060210xx9700xx ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術あり 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 35 13.94 14.13 2.86 75.00
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 35 5.97 5.32 0.00 44.34
1位:鼠径ヘルニアにて手術を行った入院(15歳以上)
2位:腸閉塞による入院
3位:胆嚢結石症にて腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った入院
4位:腸閉塞にて手術を行った入院
5位:虫垂炎術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)にて腹腔鏡下虫垂切除術を行った入院

最も多いのは、鼠径ヘルニアにて鼠径ヘルニア手術(腹腔鏡下を含む)を行った入院です。
外科では、消化器、乳腺、呼吸器、血管など様々な部位の疾患に対して手術治療を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 177 26.02 25.29 68.93 82.30
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 52 19.73 21.38 13.46 75.40
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 42 20.38 18.76 16.67 71.12
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 36 6.08 5.95 2.78 52.33
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 22 28.18 17.84 27.27 52.50
1位:大腿骨近位部骨折にて骨折観血的手術または人工骨頭挿入術等を行った入院
2位:変形性膝関節症にて人工関節置換術を行った入院
3位:変形性股関節症にて人工関節置換術を行った入院
4位:前腕骨折にて骨折観血的手術を行った入院
5位:足関節・足部の骨折・脱臼にて骨折観血的手術等を行った入院

最も多いのは、大腿骨近位部骨折にて骨折観血的手術または人工骨頭挿入術を行った入院です。
変形性膝関節症に人工関節置換術を行った入院では、入院期間の見直しを行い、平均在院日数が昨年度(28.16日)から19.73日に大幅に短縮されています。
長期入院による筋力・体力低下を防ぎ、より早期の社会復帰・日常生活への復帰が可能です。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 15 3.20 2.74 0.00 75.27
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし 12 4.00 4.65 0.00 42.58
100100xx97x1xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2 あり - - 47.54 - -
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり - - 5.63 - -
060565xxxxx0xx 顎変形症 手術・処置等2 なし - - 6.71 - -
1位:眼瞼下垂症にて眼瞼下垂症手術を行った入院
2位:皮下腫瘍にて皮膚、皮下腫瘍摘出術を行った入院
3位:皮膚潰瘍にて手術と局所陰圧閉鎖処置を行った入院
4位:皮膚腫瘍にて皮膚、皮下腫瘍摘出術を行った入院
5位:顎変形症にて顎骨形成術を行った入院

最も多いのは、眼瞼下垂症にて手術を行った入院です。
そのほか、皮下腫瘍や皮膚腫瘍に対する切除手術目的の入院も多いです。
また、今回の集計に含まれない保険診療外(労災・自賠責)の入院では、顔面外傷、熱傷、手指外傷などの治療を形成外科で対応しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 56 5.55 9.83 8.93 76.86
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 8.93 7.99 16.67 72.73
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 22.03 18.68 37.93 70.24
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 26 17.35 16.89 34.62 74.04
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 14 19.29 16.94 42.86 76.07
1位:頭蓋・頭蓋内損傷で手術を行った入院
2位:頭蓋・頭蓋内損傷外傷性くも膜下出血や脳震盪等で保存的加療となった入院
3位:脳出血による入院(JCS10未満)
4位:脳梗塞にてエダラボンを投与した入院
5位:脳梗塞にて脳血管等リハビリテーションを行った入院

頭蓋・頭蓋内損傷とは、外傷性慢性硬膜下血腫・外傷性くも膜下出血・脳振盪などが該当します。
そのほか、当院は一次脳卒中センターに認定されており、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)も多く受け入れています。
※JCS(Japan Coma Scale)とは、日本で主に使用される意識障害の深度(意識レベル)分類です。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 15 8.20 12.98 0.00 81.27
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 10 9.60 9.33 10.00 71.50
080250xx9701xx 褥瘡潰瘍 手術あり 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 あり - - 42.84 - -
080080xxxxxx0x 痒疹、蕁麻疹 定義副傷病 なし - - 4.40 - -
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2 なし - - 28.94 - -
1位:蜂窩織炎による入院
2位:帯状疱疹による入院
3位:褥瘡潰瘍にてデブリードマンを行った入院
4位:じんま疹による入院
5位:水疱性類天疱瘡による入院

最も多いのは、昨年度と同様、蜂窩織炎による入院です。
そのほか、帯状疱疹や褥瘡潰瘍など皮膚疾患全般を皮膚科にて治療しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 158 3.05 2.45 0.00 73.34
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 96 4.88 5.16 0.00 57.91
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 50 6.30 6.81 0.00 78.04
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 42 9.69 11.11 0.00 71.88
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 40 6.33 7.38 0.00 70.98
1位:前立腺がん疑いにて前立腺生検を行った入院
2位:腎・尿管結石にて経尿道的尿路結石除去術を行った入院
3位:膀胱がんにて経尿道的悪性腫瘍手術を行った入院
4位:前立腺がんにて腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術を行った入院
5位:末期腎不全にて内シャント造設術を行った入院

最も多いのは、前立腺がん疑いにて前立腺生検を行った入院です。
泌尿器科では悪性腫瘍(膀胱がん・前立腺がん・腎尿管がん)の手術入院が多いです。ロボット支援下手術・腹腔鏡手術・内視鏡手術・開腹手術から患者さんの状態にあった治療を提供しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 60 9.52 9.40 0.00 33.20
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 47 6.66 5.88 0.00 43.60
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 46 4.39 4.07 0.00 60.59
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 42 9.48 9.34 2.38 32.64
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 37 6.92 5.97 0.00 44.78
1位:既往帝切後妊娠・骨盤位にて帝王切開術を行った入院
2位:子宮筋腫にて腹腔鏡下腟式子宮全摘術・子宮鏡下子宮筋腫摘出術等を行った入院
3位:子宮頚がん・子宮体がんにて化学療法を行った入院
4位:分娩の異常(胎児機能不全等)にて帝王切開術を行った入院(出血量2000ml未満)
5位:卵巣良性腫瘍にて腹腔鏡下子宮附属器腫瘍摘出術を行った入院

最も多いのは、既往帝切後妊娠・骨盤位にて帝王切開術を行った入院です。当院は地域周産期母子医療センターに指定されており、予定帝王切開だけでなく、緊急帝王切開が必要な症例も受け入れています。正常分娩も多数取り扱っていますが、DPCコードに分類されないため病院情報の公表には含まれていません。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 262 2.00 2.49 0.38 77.38
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 36 2.00 4.52 0.00 77.03
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 21 2.00 5.47 0.00 77.86
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 15 2.00 4.83 0.00 80.00
020220xx01xxx0 緑内障 緑内障手術 濾過手術 片眼 15 2.00 8.69 0.00 76.13
1位:白内障にて片眼の白内障手術を行った入院
2位:緑内障にて緑内障手術(濾過手術を除く)を行った入院
3位:網膜前膜・黄斑円孔にて硝子体茎顕微鏡下離断術と水晶体再建術を同時に行った入院
4位:硝子体疾患にて手術を行った入院
5位:緑内障にて緑内障手術(濾過手術)を行った入院

最も多いのは、白内障にて水晶体再建術を行った入院です。患者さんの状態や希望に合わせ、入院手術と外来日帰り手術を選択しています。また、眼科では「網膜・緑内障専門外来」を設けており、緑内障や網膜硝子体疾患に対する手術目的の入院も対応しています。
耳鼻いんこう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 37 5.38 5.84 0.00 57.54
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 36 7.11 7.35 0.00 11.31
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり 29 8.07 8.27 0.00 26.83
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 28 2.00 2.02 0.00 53.25
030428xxxxx0xx 突発性難聴 手術・処置等2 なし 20 7.25 8.21 0.00 62.65
1位:慢性副鼻腔炎にて内視鏡下鼻・副鼻腔手術を行った入院
2位:慢性扁桃炎・アデノイド増殖症にて手術を行った入院
3位:扁桃周囲膿瘍・急性扁桃炎・急性喉頭蓋炎にて手術を行った入院
4位:睡眠時無呼吸症候群疑いにて睡眠時無呼吸検査(PSG)を行った入院
5位:突発性難聴による入院

最も多いのは、慢性副鼻腔炎にて内視鏡下鼻・副鼻腔手術を行った入院です。副鼻腔炎とは、蓄膿や鼻茸(鼻腔ポリープ)などにより鼻汁や鼻閉がおこる病気です。薬物治療では改善が難しい症例に対して根治を目的に手術を行います。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 25 - - 10 - 10 1 8
大腸癌 - 32 34 47 - 67 1 8
乳癌 19 31 10 - 1 8
肺癌 14 - - 15 - - 1 8
肝癌 - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
がんの病期(Stage)は、T(腫瘍の大きさや進展度)、N(所属リンパ節転移の有無)、M(遠隔転移の有無)で決定され、数字が大きくなるほど癌が進行していることを示します。Stage0、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ期の5段階に分類されます(Stage0は、集計対象外です)。
「病期不明」に該当する症例は、入院中に病期決定するための詳細な検査が行われなかった場合(例:診断目的の検査入院)等が多くを占めています。がんの種類や病期により治療内容は変わりますが、化学療法で用いる薬剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を及ぼすため、強い副作用症状が現れることがあります。入院治療では薬による身体の変化に迅速に対応することが可能です。
なお、期間内に複数回入院した場合、入退院回数全てが集計されております。
年間の症例数が10症例に満たないものについては(-)と表示しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 26 12.27 59.19
中等症 129 17.19 78.29
重症 46 20.48 82.33
超重症 20 23.10 86.90
不明 - - -
市中肺炎とは、日常生活の中で罹患した肺炎のことです。成人(18歳以上)の市中肺炎患者について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢について集計したものです。
当院では中等症の患者さんを最も多く治療しております。重症度が上がると平均在院日数が延び、また高齢の患者さんの方が重症化する傾向にあります。
※重症度分類の定義(A-DROPスコア)とは、日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインに掲載されています。5つの指標から、軽症・中等症・重症・超重症に分類します。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 208 21.10 76.82 32.74
その他 18 15.89 72.67 2.21
脳梗塞の入院患者について、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率について集計したものです。
208人の方が発症から3日以内に入院となり、治療が行われています。
平均在院日数は21.10日であり、前年度より5日短縮しています。平均年齢は76.82歳です。
当院にて21日程度治療からリハビリまでを行い、そのうち3割以上の患者さんが回復期病院等へ転院されています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
各診療科の上位5位までの入院中に施行された手術の件数です。
同一入院において複数の手術を行った場合は、主たるもののみカウントしています。
年間の症例数が10症例に満たないものについては(-)と表示されています。
転院率は、転院患者数/全退院数としています。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 104 1.86 10.02 1.92 83.29
K654 内視鏡的消化管止血術 31 0.42 14.00 6.45 71.19
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 20 4.45 9.30 5.00 69.90
K6851 内視鏡的胆道結石除去術(胆道砕石術を伴う) 15 2.93 4.33 0.00 74.87
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 15 4.47 6.73 0.00 73.13
内視鏡的胆道ステント留置術は、口から内視鏡を挿入し、胃、十二指腸を経て、乳頭部から胆管内にステントと呼ばれる管を留置する手術です。悪性腫瘍などが原因で胆管が狭窄すると胆汁の流れが滞り黄疸が生じます。ステントを留置することで胆汁の流れを回復させ症状を緩和することができます。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 15 30.93 27.93 0.00 67.93
K386 気管切開術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
神経疾患などにより経口摂取が不十分な場合や誤嚥性肺炎の危険がある場合には、長期の栄養管理を目的として胃瘻造設や中心静脈注射用植込型カテーテル設置を行うことがあります。それぞれ専門科の外科や消化器内科に依頼をして手術を実施しています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 16 11.75 18.50 0.00 72.25
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K653-3 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術 - - - - -
K6421 大網、腸間膜、後腹膜腫瘍摘出術(腸切除を伴わない) - - - - -
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) - - - - -
腎臓の機能が低下して、血液透析が必要となった時に内シャント造設術を行います。血液透析では、血管に針を刺して血液を持続的に取り出す必要があります。しかし、針の刺しやすい静脈は血流が弱いため、透析を行うのに必要な血液量を取り出せません。そこで、動脈と静脈をつなぎ合わせて、動脈の強い流れの血液を一部静脈に流すことで、透析に必要な血液を静脈から取り出せるようする手術です。腎臓内科に入院中に内シャント造設術が必要になった場合には、専門科の泌尿器科に手術を依頼して、その後の透析管理を腎臓内科で行っています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 等 17 0.00 14.53 5.88 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
K7151 腸重積症整復術(非観血的) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
出生後の新生児はAPGARスコアを用いて、皮膚色・心拍数・反応性・活動性・呼吸の5つの項目を評価します。
呼吸や循環、中枢神経系の不全状態が認められた場合には、速やかに新生児仮死蘇生術を行います。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 92 1.66 5.07 2.17 66.60
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 71 1.24 2.24 0.00 70.24
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 34 0.65 4.12 0.00 45.29
K6335 鼠径ヘルニア手術 26 1.50 2.77 0.00 76.69
K714 腸閉塞症手術(腸管癒着症手術) 等 24 0.13 12.54 4.17 75.17
腹腔鏡手術が上位を占めています。腹腔鏡手術は、お腹に数カ所の小さな穴を開け、そこから専用のカメラや手術器具を挿入して行う手術です。開腹に比べ難易度が高いですが、傷跡が目立ちにくい・術後の痛みが軽くなる等、患者さんの負担が少なくなります。そのほか、低侵襲な手術では、「Da Vinci Xi」を使用したロボット支援下手術も導入しており、直腸がんと結腸がんの手術に用いています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 等 116 1.97 18.30 23.28 74.04
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 109 3.28 19.77 58.72 79.24
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 75 4.51 22.16 69.33 81.07
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 55 3.58 7.04 7.27 53.00
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 等 38 1.00 2.08 0.00 54.26
「人工関節置換術(股)等」には、肩・股・膝の人工関節置換術が含まれています。内訳は、肩7件、股57件、膝52件です。令和6年度には人工膝関節手術支援ロボットを導入しており、手術件数も昨年度より増えています。ロボットが執刀医の手術操作をサポートし従来法よりも正確で精密な手術の実現が可能となっています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 13 1.00 1.00 0.00 76.23
K013-22 全層植皮術(25cm2以上100cm2未満) 10 16.00 9.30 0.00 61.50
K4442 下顎骨形成術(短縮) - - - - -
K333 鼻骨骨折整復固定術 - - - - -
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
眼瞼下垂とは何らかの理由によって、上まぶたが下がってくる状態のことです。眼瞼下垂により視野が狭くなると、周りが見えにくい、運転しにくい等日常生活に影響が生じます。手術により上まぶたが適切な位置に戻ることで、視界の改善や眼瞼下垂により悪化していた肩こりや頭痛の軽減に繋がります。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 46 0.80 5.50 10.87 80.41
K178-4 経皮的脳血栓回収術 20 0.40 29.90 70.00 81.20
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K1781 脳血管内手術(1箇所) - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
慢性硬膜下血腫とは、頭をぶつけた際の微量な出血がゆっくりと頭蓋内に溜まり血腫になった状態です。受傷してから数週間から数ヶ月後に頭痛や認知障害などの症状が現れることが多いです。
頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫を取り除く手術が「慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術」です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 等 95 1.36 2.53 0.00 58.18
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 等 88 1.10 4.08 0.00 76.35
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 65 1.48 5.15 3.08 64.77
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 等 45 2.18 5.44 0.00 71.93
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 40 1.03 7.78 0.00 71.68
尿路結石とは尿成分の一部が結晶化・凝固してできた石のような塊で、発生した部位により、腎結石・腎盂結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石に分類されます。
小さい結石は尿と一緒に身体の外に排出されることもありますが、そうでない場合には手術が必要です。
「経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 等」は尿道から内視鏡を挿入し、レーザーで結石を砕いて取り除くための手術です。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 79 1.41 6.95 1.27 32.72
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 59 4.90 7.00 0.00 33.69
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 等 52 1.27 5.06 0.00 46.98
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 47 1.00 4.85 0.00 44.94
K877 子宮全摘術 41 1.51 6.98 0.00 51.71
胎児機能不全や妊娠高血圧症など胎児や母体の状態に異常が起こった場合でも迅速に帝王切開術を行うことができる体制を整えています。
腹腔鏡下腟式子宮全摘術は子宮筋腫や子宮内膜症に対して行っています。
患者数52人には、腹腔鏡手術46件と手術支援ロボット「Da Vinci Xi」で実施した手術6件の両方が含まれています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 等 263 0.00 1.01 0.38 77.28
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 35 0.00 1.00 0.00 77.63
K2684 緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートなし) 等 18 0.00 1.00 0.00 80.94
K281 増殖性硝子体網膜症手術 18 0.00 1.00 0.00 59.39
K2683 緑内障手術(濾過手術) 15 0.00 1.00 0.00 76.13
白内障に対する水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他)を1番多く実施しています。
白内障とは、眼の中にあるレンズのようなもの(水晶体)が白く濁り、視力が低下する病気です。水晶体再建術では濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。
耳鼻いんこう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 等 54 0.98 6.28 0.00 19.33
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 19 1.00 3.63 0.00 59.79
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 13 1.00 4.15 0.00 61.31
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術) 12 1.00 2.75 0.00 60.00
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) - - - - -
扁桃炎や扁桃肥大に対する口蓋扁桃手術を1番多く実施しています。
慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔手術は、副鼻腔(前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞、上顎洞)の病変の広がりにより、手術の種類がⅠ型~Ⅴ型に分かれています。令和6年度では、複数の洞を同時に手術するⅢ型を多く実施しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 42 0.49
180010 敗血症 同一 27 0.31
異なる 43 0.50
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 45 0.52
異なる - -
播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症の発生率を集計したものです。手術・処置等の合併症による入院は45症例ありました。具体的には、透析シャント狭窄・閉塞、術後創部感染症などです。
※入院契機と同一 :その症状の治療目的で入院する場合
  入院契機と異なる:別の治療目的で入院したが、合併症などが発生し当初の治療対象である傷病名とは異なる治療が行われる場合
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1308 1203 91.97%
<解説>
周術期の肺血栓塞栓症の予防行為の実施は、発生率を下げることにつながります。

<定義・計算式>
          分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数   
計測値(%)= 肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数 ×100

除外条件(分母):入院時年齢が15歳未満の患者を除外する。
リスクレベルが「中」以上の手術:「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」(日本循環器学会等)に準じて抽出。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2804 1810 64.55%
<解説>
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。

<定義・計算式>
          血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数 
計測値(%)=        血液培養オーダー日数       ×100
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
699 646 92.42%
<解説>
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。

<定義・計算式>
        分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数
計測値(%)=         広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数            ×100
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
102181 244 2.39‰
<解説>
入院中の患者の転倒やベッドからの転落は少なくありません。原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。
転倒・転落の指標としては、転倒・転落によって患者に傷害が発生した率と、患者への傷害に至らなかった転倒・転落事例の発生率との両者を指標とすることに意味があります。転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して発生件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒・転落発生リスクを低減していく取り組みが、転倒による傷害予防につながります。

<定義・計算式>
転倒・転落発生率
           転倒・転落の発生件数 
計測値(‰)=     入院患者延べ数     ×1000
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -
分子の値が10件未満と小さく、医療の質として良好な結果ですが、値が小さすぎるため「-(ハイフン)」で表示しています。

<定義・計算式>
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
         インシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数 
計測値(‰)=             入院患者延べ数                ×1000
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1867 1842 98.66%
<解説>
現在、細菌感染を起こしていないが、手術後の感染をできるだけ防ぐために、抗生物質をあらかじめ投与することを予防的抗菌薬投与といいます。
開胸、開腹を伴う手術等は、手術開始直前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、手
術後の感染を抑えることが期待されています。

<定義・計算式>
           分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数 
計測値(%)=        全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数        ×100
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
95021 64 0.07%
<解説>
褥瘡は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっています。褥瘡は患者のQOL の低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目の1 つにとらえられ、1998 年からは診療報酬にも反映されています。
本指標の定義は、目の前の患者が褥瘡発生する確率を見ているものであり、日々のケアの質に関わるものです。

<定義・計算式>
      除外条件に該当する患者を除いた褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の新規発生患者数
計測値(%)=                  入院患者延べ数                   ×100
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
5075 4703 92.67%
<解説>
早期に低栄養リスクを評価し適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。

<定義・計算式>
          分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数 
計測値(%)=            65歳以上の退院患者数                 ×100
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
102181 5745 5.62%
<解説>
身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害を生ぜしめる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならないものとされています。施設や医療機関などで、患者を、「治療の妨げになる行動がある」、あるいは「事故の危険性がある」という理由で、安易にひもや抑制帯、ミトンなどの道具を使用して、患者をベッドや車椅子に縛る等の身体的拘束は慎むべきものです。

<定義・計算式>
           分母のうち、身体的拘束日数の総和 
計測値(%)=    退院患者の在院日数の総和      ×100
更新履歴
2025年9月29日