焼津市立総合病院

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医療関係の皆さまへ

ふじのくにねっと

救急救命に「ふじのくにねっと」が役立ちました!

■ふじのくにねっととは・・・

 ふじのくにねっとは、基幹病院(市立総合病院や県立総合病院など)どおしやかかりつけ医との間を結ぶ情報通信ネットワークです。
 このシステムにより、かかりつけ医は基幹病院へ紹介した患者さんの診療情報(MRIやCTの画像情報・血液検査結果・処方された薬の情報など)を閲覧できるようになり、より正確な情報に基づいた高度で安全な医療を行うことができるようになります。
※参加医療機関が患者さんの同意なしに診療情報を閲覧することはありません。
 今回、当院に運ばれた患者さんの救急救命に「ふじのくにねっと」が役立ちましたので、ご紹介します。


■救急救命に「ふじのくにねっと」が役立ちました!


 ある平日の朝のことです。焼津市内で自動車とバイクの衝突事故が起きました。
 受傷者は、バイクを運転していた女性です。救急車で来院したときには、会話は可能でしたが血圧が低下し危険な状態でした。検査の結果、大動脈損傷があり腹腔内臓器損傷、多発骨折と診断され緊急手術の適用でした。しかし、当院での根本治療は困難であったため初期治療の後、静岡県立総合病院への転院が決定し、ドクターヘリで搬送することになりました。
 ここで、「ふじのくにねっと」が活用されます。先ほど撮影した患者のCT画像を静岡県立総合病院に開示し、静岡県立総合病院の医師は、この画像を診て患者さんが到着する前に緊急手術に備えました。

 このことがあった数日後、静岡県立総合病院の関係者に患者さんの状況を尋ねたところ次の話しがありました。
 患者さんは、静岡県立総合病院のヘリポートに到着したあと、処置室に入ることなくそのまま手術室へ直行し、手術は無事終わりました。手術から数日後、危険な状態から離脱し落ち着いているとのことでした。

 下記のような要因が重なり、患者さんの命を救うことができました。
 1. 平日の朝でマンパワーが集めやすい時間だったこと。
 2. 患者さんが若い健常者であったこと。
 3. ドクターヘリが飛行可能な天候であったこと。(当院から県立総合病院まで約15分)
 4. 焼津市立総合病院で十分な初期治療が行えていたこと。
 5. 「ふじのくにねっと」を活用できたため、患者さんが静岡県立総合病院へ着く前から画像
  の評価ができ、早めに治療方針を立てることができたこと。
 

 このように、今回は、もし「ふじのくにねっと」が無かったら救命できたかどうかが分からないと思われた事例でした。
 今後もふじのくにねっとを利用するなど、病病連携、病診連携を推進し安全で質の高い医療を提供していきます。

                                          地域医療連携室






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