日本の医療は今、いろいろな意味で大きく変わりつつあります。その一つは、慢性疾患の比重の増大です。糖尿病その他の生活習慣病、またその結果としての脳卒中や心筋梗塞など慢性疾患が国民の生活の質を大きく低下させるとともに、医療資源の多くを費やしています。また、治療法の進歩により、がんなどの悪性疾患の闘病生活が長期にわたる方も少なくありません。
精神疾患を病む人々も、そうした慢性疾患の治療を継続されている方が少なくありません。また、脳卒中や心筋梗塞による生活不安や、がんによる死の恐怖、にさらされる中で精神疾患を病むことになる方々も増えている状況にあります。
総合病院での精神科医療は、精神疾患単独を対象とした医療が主な仕事であった時代から、内科、外科などの身体疾患を対象とする診療科との共同作業がより大きな部分を占める時代になりつつあります。
残念ながら、重篤な身体疾患の治療にあたる総合病院の中で働く精神科医師は多くありません。人口14万余の焼津市の中で、唯一の総合病院である市立病院でも、精神科の常勤医師が一人の状態です。
今回、当院では精神科常勤医の増員を行い、精神科診療の一層の充実をはかることとしました。「市立の総合病院における精神科医療」に興味があり、焼津市民の心の健康の充実に貢献してくれる医師を募集しています。
現在、焼津市立総合病院の精神科医師として行っている主な仕事は、
1）身体疾患を抱える患者さんの精神疾患の診療（内科や外科の医師が診ている患者の精神科的サポートなど）
2）市民の心の健康状態の向上のための市の行政サービスへの助言、協力
3）一般の精神科疾患外来
などです。関心のある方のご連絡をお待ちしています。
■医師の紹介
田中文雄 （精神特任科長） |
