焼津市立総合病院

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その他のご案内

医学生の方へ



地域医療研修の実際

 今年度も昨年度に引き続き、医師会事業として研修指定病院である焼津市立総合病院の「卒後臨床研修プログラム」に参加した。プライマリーケアの実践において開業医が関わる必要性から、診療所での「かかりつけ医」としての日常診療、在宅医療などを盛り込んだプログラム内容として研修医への指導にあたった。以下、行った内容につき報告する。

研修内容

 研修内容としては、指導医診療所での外来診療を中心に、在宅医療なども含め、できるだけ日常診療の様子を通して「かかりつけ医」としての役割などを見てもらった。また医師会訪問看護ステーション、焼津北訪問看護ステーションで訪問看護の同行を行い訪問看護の現場も体験してもらった。介護保険に関しては、指導医による制度の概略説明始め、意見書作成要領などや、介護保険認定審査会にも機会があれば参加してもらい、理解を深めるようにした。
                                                        焼津市医師会 研修指導責任者  中山力英

地域医療研修レポート

【浜松市国民健康保険佐久間病院】
■平成30年度 2年次 基幹型 臨床研修医 A.M

 佐久間は静岡県の北西部、浜松市の北部に位置し、愛知県東部と接している。佐久間のある浜松市天竜区は人口の43%が65歳以上と高齢者の多い土地である。一番近い医療機関である佐久間病院を受診するのに、自宅から1時間ほどかかる人もいると聞き驚いた。山間部の人は佐久間病院へ通院するのが困難であり、付属診療所を受診したり、巡回診療の時に受診したりし、精査が必要である場合は佐久間病院に来院して頂いていた。全て同じ医師が業務を行っているが、診療所と佐久間病院が密に連携して医療を提供しているのが印象的であった。

 今まで時間外でも検査技師や放射線技師が常駐し、オーダーを出して検査を施行して頂いていたので、単純X線写真や限られた項目の血液検査を医師が施行しなければならない環境に驚いた。同時に今まで自分がいかに恵まれた環境にいるかを確認することができた。また、医師が少ないこともあり、内科医であろうと患者さんが整形外科疾患で受診すれば、整形外科領域でも初期対応をしていた。総合的に患者さんを診ており、幅広い知識を持ち、常に情報をアップデ一トしている上級医を見習いたいと思った。

 また、役場の保健師の活動に同行して、地域の集まりに顔を出し、健康教室や健康教育を行い、筋力低下や転倒などの予防をしたり、日ごろの食生活に関してアドバイスをする様子を見させていただいた。ケアカンファレンスでは職種間で患者さんのことだけではなく、患者さんと家族の関係もそれぞれの職種の人が詳しく把握しており、その患者さんに対してできる範囲でどのような支援を行政側から提供できるかを話しあっていた。今まで退院後の患者さんがどう生活していくか、また退院後どのような支援を受けられるかなどに関して全く知らなかったので、わずかではあるが知ることができよかった。デイサービスに通っている方がどのようなことをしているかを知る機会もあり、思ったよりも高齢者が身体を動かしているのに驚くと同時に自分も運動をしなければならないと感じた。佐久間地域の風景

 「こいね一」「しゃくなげ会」という地域の集まりに参加させて頂いた。山間部に住んでおり、外食しようにもできない環境のため自坎で健康的な食生活をし、足腰が丈夫な人が多いのか、今まで年齢から想像していた高齢者像よりも若々しい方が多かった。集まりに参加して、お互いが集まりに来れる程度には元気なのを確認していた。集まりに参加すると 「あの人達は若いのよ」と言われることがあり、年齢を聞くと「若い」は70歳台であり、かなり驚いた。

 人数は多くはないが、地図上で幅広い地域の医療をカバーしている佐久間病院の大切さを痛感した。高齢者の集まりに参加して、佐久間病院の医師への感謝の言葉を多く聞き、患者さんと信頼関係を築いていることが分かった。患者さんとの接し方も思いやりを持とうと改めて思った。

【焼津市医師会】
平成29年度 2年次 基幹型 臨床研修医 T.K

 地域医療研修におきまして、2週間にわたってクリニック5件、訪問看護ステーション1件の見学をさせていただきました。中山先生をはじめ、、ご指導頂きました方々に感謝いたします。
 各診療所・ステーションで特に勉強になった事柄について以下に記します。

■中山クリニック
 院長の中山先生が看護師を雇わずに一人で診療関連業務をこなしていることが印象的でした。勤務医と比較して開業医は自由度が高いイメージがありますが、クリニックの経営方針など医療行為以外のことに気を配らなければならず、全責任が自分にあることもあり、決して楽な道ではないと痛感しました。

■のがきクリニック
 一般内科診療80名程度に加えて、内視鏡を1日7件実施しておられるところが印象的でした。先生1人で外来と処置を行われておりましたが、看護師との連携もありスムーズに対応していました。

■医師会訪問看護ステーション
 アミトロで寝たきりの患者さんの看護に同席しました。患者さん本人だけではなく、介護しているご家族に対しても声をかけていたことが印象的でした。

■ふくむらクリック
 ここでは、一般的な内科外来を見学した他、療養型施設往診の同行もしました。ADLが著しく低下しており、自身では病院に通うことが困難な方々に対して診察を行いました。

■焼津駅前整形外科クリニック
 ここの外来は3ブース+処置室1カ所があり、先生がブースを転々としながら非常に効率よく診察していました。様々なクリニックを見学しましたが単位時間あたりの診察人数はずば抜けている印象でした。非常に多数の患者さんを診察するための工夫がなされており勉強になりました。
 また、クリニックに広々としたリハビリテーション施設があり、理学療法士、柔道整復師、中高老年期運動指導士がおり、運動療法(関節可動域訓練、筋力訓練、動作訓練等)や物理療法(温熱療法、電気療法、牽引療法)を行っておりました。

■前田産婦人科医院
 2日間程お世話になりました。お産の見学、流産の掻爬手術を見学しました。院長先生が手術中にも関わらず丁寧に教えて下さり、大変勉強になりました。

 2週間で様々なクリニック・施設を見学しましたが、どのクリニックも異なる分野を勉強できるように工夫されており、非常に満足の行く実習となりました。ご指導ありがとうございました。

 
【公立森町病院】
平成28年度 2年次 基幹型 臨床研修医 A.F

森町家庭医療クリニック  森町での地域医療研修では、森町家庭医療クリニックでの外来と、森町の住民への往診や訪問看 護への同行を主にやらせて頂きました。また他にも、保健福祉課での1歳6ヶ月健診や、森町病院での健診業務なども経験させて頂きました。いずれも、普段の研修では経験したことがなかったため、新鮮な体験となりました。
 
 まず、森町家庭医療クリニックでの外来についてですが、普段行なっている救急外来とは異なり、 患者さんの経過をずっと追うことができることが面白いと思いました。救急外来だと、とりあえ ず翌日までの対症療法で帰宅として、それからはどのような転機を辿ったのかがわからないということも多いですが、その後も自分でフォローしていく中で、それで改善したのか、著変がないのか、悪化してしまったのかなどをみながら、次の方針を考えていくことができたことは貴重な体験となりました。他にも、来院した主訴に関してのことだけではなく、健診はちゃんと受けているか、インフルエンザなどの予防接種は行なっているかなどについても気を配り、総合的な健康状態についてアセスメントしていくということも教えて頂きました。これまでは全くそのような視点で患者をみることができていなかったのですが、今後はそのような予防医療についても注意していかなければいけないと思いました。

 また、往診や訪問看護についてですが、自宅での実際の介護の状況など、普段病院に勤めているだけではなかなか現状を理解できないことについて、実際に見ることができて良かったと思い ます。そして患者さんが生活をしている場に出向くことで、実際にどのようなことで困っているの かなどがよりよくわかり、それに応じた医療やケアを提供していくことができるのは良いと思いました。また、往診のシステムがしっかりと確立されているおかげで、自宅での看取りもしやすいのではないかと感じました。

 森町での地域医療研修は、1ヶ月という短い期間でしたが、とても充実した時間を過ごすことができました。


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