1.指導体制 |
病棟、救急室、外来、地域研修いずれの診療の現場であっても、研修医は上級医の指導監督の下で診療する。研修医だけの自己判断による診断、処置は行わない。
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2.講義 |
A. |
講義・実習 ・・・ 実習、毎週水曜昼:救急振り返り 「ランチョンセミナー」、月2回:講義日(プライマリケアコース参照) |
B. |
Case conference ・・・ 研修医が経験症例を発表する(年に2回程度の発表)。 |
C. |
院内研修会、勉強会 ・・・ 全職員を対象とした院内研究会、勉強会を火曜日(一部金曜)に開催している。
医療安全、救急セミナー、CPC、NST、感染症セミナー、公認ICLSコース、緩和ケア講習会は、参加をする。 |
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3.研修計画 |
A. |
2年間を通して、内科(総合診療内科、腎臓内科、消化器内科、脳神経内科、循環器内科)28週、外科8週、小児科4週、麻酔科4週、救急室8週、産婦人科4週、精神科4週、地域医療研修4週を必修科目としてローテーションし、32週間の選択期間を設ける。
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B. |
一般外来4週は、総合診療内科外来、外科外来、小児科外来、地域医療 等で行う。 |
C. |
当院では症例の少ない診療領域で、さらに充実した研修を希望する場合は、協力病院へ2ヶ月を上限として派遣する。 |
D. |
協力型は派遣元基幹病院のプログラムに従う。 |
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4.救急部門研修 |
A. |
救急部門研修は、日中の救急室8週に加え、4週分は2年間を通して日直・準夜及び深夜帯の研修に充てる。 |
B. |
1年次は、平日準当直17時15分から22時30分、休日(土日祝等)日直8時30分から17時15分に来院した患者の対応をする。頻度を高くして(6~8回程度/月)、過度の肉体的疲労を加えることなく豊富な症例を経験する。受診者の多い時間帯でfirst
touchを多くして、豊富な症例の中から重症例を選別できる能力を高める。平日準当直の翌日は、半日休養もしくは自己研鑽の時間にあてる。2年次は、翌朝までの救急室研修も経験するが、翌日の担当手術などの予定を考慮しさらに月間当直回数を制限する(4回程度/月)。当直翌日は、健康面への影響を配慮し申し送り後、帰宅する。 |
C. |
常に内科・外科系医師のsuperviseがあり、週末は東京大学病院派遣の医師に指導を受ける。 |
■特徴
1.救急症例の多いこと
当院の救急患者数は、他地域の患者も受け入れていることから、症例数が多いことが特徴です。
14万人診療圏をカバーする救急室では、内科系、外科系ともバランスよく症例を経験でき、first touchを多く行うことで豊富な症例の中から重症例を選別できる能力を高めることができます。
一次、二次はもとより一部の三次救急に属するものまで対応しなくてはならないことから、common diseaseから特定疾患に至るまで幅広く経験を積むことができます。
また、当院は消防署救急隊と密接な関係を有し、メディカルコントロール、救急車同乗など救急疾患の発生現場で臨床研修を行います。
【2023年度救急医療の実績】 件数:17,570件(48.1件/日) 救急車取扱件数:4,541件(12.4台/日)
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【令和5年度実績】
当院への救急搬送患者数(消防署別)
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2.当直では救急室担当として多くの症例をみること
当院の臨床研修医1年次は、22時30分までに来院した救急患者を診療します。オーバーナイトの当直をなくすことで、翌日への影響を最小限に抑え、回数を増やすことで効率的な研修を行うことができます。 |
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5.地域医療研修 |
A. |
浜松市国民健康保険佐久間病院にて地域医療を経験する。少数の医師で運営されている佐久間病院では、例年、充実した診療研修を実施していただいている。 |
B. |
焼津市医師会のご協力のもと、市内開業医、市内私立病院での研修を実施していただいている。当院を退職されて開業され、在宅医療に重点をおいて診療されている先生方も多い。病診連携について学ぶ機会を設ける。 |
〈佐久間病院〉
http://sakumahp.com/
〈焼津市医師会〉
地域の開業医にて在宅医療・病診連携について学ぶ。
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6.その他 |
A. |
学会発表について ・・・1、2回程度の院外での研修会、学会発表の機会を設ける。診療科でのカンファレンス、院内・外研修会、学会発表を通じて、プレゼンテーション技術の向上を図る。
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B. |
メンター制度について ・・・メンターとして研修医2~3人に上級医2人・コメディカル2人を割り当て、いつでも、些細なことでも相談できやすい環境を整える。3ヶ月に一度以上の頻度で、院内外で面談を行う。(研修医や上級医の組み合わせは、必要に応じて随時、研修指導室が調整する。) |
C. |
手術室での研修に重点
外科系の研修中は、手術室に入室する機会が多くなるよう配慮しています。麻酔科研修では、麻酔科専門医の指導のもと、全身管理につき丁寧な指導を受けられ、将来専門分野に進んだ後も貴重な経験となるでしょう。 |
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