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研修プログラム病理診断科病理診断科について当院では、年間を通じてローテーションしている科に関係なくCPCをはじめ、院内外研究会、学会に出席、発表する機会を多く設けており、プレゼンテーションし議論する技能を身に付けることができます。そして、よく練られた症例報告をすることと議論に参加することで、将来経験することになる多くの症例の病態をより深く理解する習慣を身に付けます。CPCでは、70-100名ほどの医師、看護師、技師が集まり、各専門家の意見を交えての症例検討を年2回、医師のみの剖検症例検討を年8回開催します。また、各科ごとの症例検討会にとどまらず、多くの地域・県単位の研究会や学会(地方会、全国総会)への参加を勧めています。研究会・学会発表では、直接症例に関わる指導医だけでなく、病理専門医の他、関連科の指導医ともdiscussionを繰り返して内容を深め、プレゼンテーションに臨むように指導しています。 初期研修期間に病理診断科をローテーションすることを選択した研修医には、8週間の短期プログラムを用意しています。 初期研修ローテンションでの病理診断科での研修目標は、以下の2点に集約されます。 1. 将来選択する進路がいずれの臨床科であっても、標本を前にして病理専門医とdiscussionできる能力を 身に付けること 2. 将来選択する進路がいずれの臨床科であっても、確実に診断可能な検体を採取できるようになるため に、臨床検査技師とともに組織診、細胞診の検体処理・標本作製工程を体験して、採取検体や標本の 良し悪しがわかるようになること 当院では、病理診断依頼科、検索臓器に偏りなく、年間組織診5000件、細胞診7000件、剖検数25-40件の症例があるため、病理科ローテーション中に、将来の希望進路に沿った症例を傾斜配分した研修も可能です。 一方、将来、病理専門医をめざす研修医は、偏りなく全臓器を俯瞰し、さらに初期研修後は、当院での後期研修プログラム以外にも、大学病院、複数の静岡県内基幹病院での病理研修プログラムのローテーションを選択することができます。 静岡県では病理専門医が約30名と少ないため、私たち病理専門医は、施設間の隔たりを取り払い、施設間での症例、設備、指導医が得意とする専門領域の偏りを減らして、多くの指導医で将来有望な病理専門医志望者を大切に育てようと考えています。 病理診断科長 久力 権
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