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放射線治療とは、手術、化学療法(抗がん剤を用いた治療)と並ぶがんの3大治療法の1つで、身体や臓器を切除したりしないで放射線の照射によりがん細胞を消滅させたり、少なくする治療法です。放射線治療は単独で行うこともありますが、手術や化学療法と併用して治療を行うことが多くなっています。
放射線治療では、CT、および治療計画装置を使い、がんや周囲の正常組織の位置を正確に把握し、どの部位に、どの方向から、どのくらいの量を何回に分けて照射するかを検討し、治療計画を立てています。そのため、照射位置を正確に確認することは非常に重要となります。
当院では正常な組織に対する放射線の影響を抑えられ、副作用の少ない精度の高い治療を行うことができる装置を導入しております。
当院で、放射線治療を行うまでの流れについて簡単にご紹介します。
当院の主科(患者さんが通院されている科)からの紹介で放射線科にかかっていただきます。
診療は予約制で、ドクターによる診察は月、水、金の午前又は午後の半日です。
※詳しくは外来診療担当医表をご参照ください
一人一人、適した放射線治療計画を作成するため治療する部位の状態を確認する必要があります。
そのため、治療用のCT撮影を行います。
治療する時と同じ姿勢で撮影して、なるべく同じ状態にすることで精度を高めています。
この時、身体の位置を確認するための印(シール)を、何箇所か付けさせていただきます。
計画した条件の位置と、身体の位置が合っているか、放射線治療装置に寝て撮影を行います。
画像と計画の照合を行い、正しければ、放射線治療を始めて行きます。
位置を確認するのに、30分程度いただきます。
治療については、15分程度で終了します。
当院は、静岡県がん診療連携推進病院となっています。
チ-ム医療として各科専門医、放射線治療専門医、診療放射線技師、品質管理士、看護師が一丸となって皆様のために貢献できるように、また安心、安全に放射線治療を受けられるよう今後も努力していきます。
Q
放射線治療のメリットは?
A
手術は身体への負担が強くて難しいという患者さんでも、がんや悪性腫瘍に対して治療ができます。
手術よりも身体への負担が少ないことがほとんどで、普段の生活を送りながらの治療が可能です。
また、がんになった臓器を切らずに治療できるので、元の臓器の機能や形をそのまま残すことができます。
ただし、すべての病気に対して放射線治療ができるわけではありません。
詳しくは放射線科にてお問い合わせください。
Q
副作用(デメリット)とかあるの?
A
主な副作用としては倦怠感や眠気、皮膚炎などです。炎症については放射線を当てた場所に発生することがあります。
ただ副作用は他の治療と比べて少ないと言われています。
また、放射線治療を始めたら、治療完了(照射終了)するまで病院に来ていただく必要があるため、毎日通院するということがデメリットと考えられる方もいらっしゃいます。
Q
髪の毛が抜けてしまわないの?
A
放射線ということで脱毛について心配される方がいらっしゃいますが、放射線治療で抜け毛の症状が出るのは、頭に対して放射線治療を行った時だけです。
胸や、お腹などに対しての治療の時には放射線による脱毛は原則起こりません。
Q
どこにかかればいいの?
A
当院では直接、放射線科で受付は行っておりません。
まず患者さんが通院されている科にかかっていただく必要があります。
その後、放射線科に受診していただき、話を進めていきます。
Q
治療する期間は?
A
治療する場所や照射方法にもよりますが、1日1回照射とした場合、通常5~6週間程度です。
治療期間中は毎日通院していただく必要があります。
Q
入院して治療したい場合はどうすればいいの?
A
放射線科に紹介していただいた時の科(通院している科)に相談していただく必要があります。
そこで、入院が必要と判断された場合はそちらの科に入院しながら、放射線治療を受けていただきます。
その他、ご質問等についてはスタッフまでお気軽にお問い合わせください。