ダ・ヴィンチXiを用いたロボット支援手術

/ 診療科・部門

MENU

ダ・ヴィンチXiを用いたロボット支援手術

ダ・ヴィンチXiは、米国インテュイティブサージカル社が開発したロボット手術用医療機器です。泌尿器科では、前立腺がんに対しての前立腺全摘除術と、小径の腎がんに対して腎部分切除術について、保険適応のある手術として行っています。

ロボット支援手術の特徴としては、執刀医が手術室内の遠隔操作可能な機器を用いて、立体視が可能な手術野を見ながらロボットアームを操作し、患者さん側の手術介助医と連携することで、極めて精緻な手術を行うことができます。

当院で稼働しているダ・ヴィンチXi
(ロボットのアーム部分)

前立腺全摘除術における患者さんのメリットとしては、開腹手術に比べて、

  • 手術の傷口が小さいこと
  • 術中の出血が少ないこと
  • 排尿機能や性機能の術後回復が早いこと
  • 周術期の合併症リスクが低いこと
  • 入院期間が少ないこと

などがあり、手術による体の負担を少なくできることが挙げられます。

一方デメリットとしては、

  • 頭を25度下げた姿勢で手術を行うため、頭蓋内圧の一時的な上昇により、緑内障の悪化などの可能性があること
  • 過去に腹部の手術を受けている場合、まれにロボット手術を行えないと判断することがあること

などがあり、術前に眼科を受診して眼疾患のチェックをすることや、必要に応じて腹腔鏡手術(や開腹手術)に術式を変更して対応します。

広報誌ひだまり2022年春号掲載「泌尿器科関連ロボット支援下手術について」(PDF)