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医療関係の皆さまへ

地域医療連携室だより

地域医療連携室だより 2022年11月号 VOL.41

泌尿器科の診療について               泌尿器科 科長  松本 明彦

 いつも地域連携でご指導をいただき誠に感謝申し上げます。当科の診療につきまして、ご紹介をさせていただきます。
 現在、当科は常勤医師6名体制のもと、指導医資格を有する医師の組み合わせで2チームを編成し、毎朝のカンファレンスで診療の情報共有と治療方針の確認を行っております。
 外来診療は、月、火、水、金曜日の午前中で、受診枠は予約が原則ですが、当日11時までに外来受付をしていただければ、予約のない紹介患者様も診療しております。なお、木曜日のみ終日手術日のため勝手ながら外来枠を休診とさせていただいております。
 当科で最も力を入れておりますロボット支援手術は、2019年よりダ・ヴィンチシステムを導入し、前立腺がんに対する前立腺全摘除術は、昨年45件を行い、累計では120件を超えました。現在では前立腺がん以外にも、小径の腎臓がんや、腎盂尿管移行部狭窄症に対しても、ロボット支援手術による治療を取り入れており、今後は、膀胱全摘除術や腎(尿管)摘除術についても導入を検討しております。

手術支援ロボットダヴィンチ ダヴィンチ手術100症例記念盾
 当科で導入したロボット支援手術の一覧
導入年月 術式 対象疾患
 2019年7月  ロボット支援前立腺全摘除術  前立腺がん
 2020年1月  ロボット支援腎部分切除術  腎がん
 2021年9月  ロボット支援腎盂形成術  腎盂尿管移行部狭窄症

 ロボット支援手術をご希望される患者様が年々増えていることに対応して、資格を持った泌尿器科医師を5名に増員し、そのうち2名は学会認定の指導医(プロクター)資格を取得しました。現在は週2件の手術枠で、前立腺がんについては男性機能を保たせる目的で海綿体神経を温存する手技や、進行が予想される場合には骨盤内のリンパ節も同時にロボット支援手術で摘出する術式などのプランニングにより、患者様のニーズに即した最善の手術となるよう心がけております。その他、腎尿管結石、膀胱腫瘍、前立腺肥大症に対する内視鏡手術やレーザー手術、腎がんや腎盂尿管がんに対する腹腔鏡手術、腎不全における血液透析用の内シャント手術、腹膜透析用のカテーテル手術、腎移植手術など様々な疾患へ対応が可能で、昨年は年間手術件数が1000件を超えました。今後もCOVID-19感染症対策を取りつつ日々努力してまいります。

 最後に、地域医療への貢献について積極的に取り組んでおります。昨年度は藤枝市立総合病院からの要請を受け、当科から外来診療支援および教育指導医の派遣を行いました。また、日本赤十字社医療センターからの要請を受け、生体腎移植手術の出張支援を継続しております。
 これらの活動が評価され、令和4年1月に東京大学医学部泌尿器科学教室よりT-Urologist of the year賞の授与を頂戴し、当科一同これを励みとして日夜の診療に努めております。今後とも皆様のお力添えのほどよろしくお願いいたします。


健診結果のフォロー状況のご報告              健康管理センター長  野木村 宏

【「紹介状」と「返書」について】
 日頃より当院の健診業務にご理解、ご協力いただきありがとうございます。
 当院では人間ドック、船員ドック、協会けんぽ生活習慣病予防健診、事業所健診、市の検診(胃がん検診、肺がん検診、特定健診等を除く)、個人健診等を行っています。そのうち人間ドック、船員ドック、生活習慣病予防健診(以下、「人間ドック等」といいます)で『要精密検査・治療』と判定された健診者には、健診結果送付時に紹介状も一緒にお送りしています。また、紹介状を基に受診された医療機関から当院にお送りいただく「返書」と「返信用封筒」も同封しています。今回はその「返書」をもとに、健診を受けた方のフォロー状況を報告いたします。

【フォロー状況】
 令和3年度に当院の人間ドック等を受けた方のうち、592人の方に699通の紹介状を作成、令和4年9月末までに届いた返書は379人(64.0%)、428通(61.2%)でした。専門性の高い精密検査等が必要な方は当院各診療科に、その他の方はかかりつけ医様宛や一般診療科名で紹介状を作成し受診をお勧めしています。
 当院以外の医療機関からの返書に記載された診断名を多いものから順に挙げると、高血圧、脂質異常症、糖尿病・耐糖能異常、肝機能障害、高尿酸血症、胃炎、大腸ポリープ等となっています。(下表)いわゆる生活習慣病といわれるものが多く、地域の医療機関を継続して受診していただいている方も多いと思われます。

診断名 件数
 高血圧 44 
 脂質異常症 40 
 糖尿病・耐糖能異常 27 
 肝機能障害 25 
 高尿酸血症 15 
 院外医療機関からの返書に多い診断名(上位5つ)
 医師イメージ図

【おわりに】

 返書からは悪性疾患等の診断につながっているケースもあり、健診および精密検査の重要性を再認識しました。医療機関の皆様におかれましては『要精密検査・治療』と判定された健診者の受け入れ、受診状況把握のための返書のご送付に今後ともご協力いただきますようお願い申し上げます。


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 「ふじのくにねっと」は、ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル協議会が運営する、VPN回線を使用した、静岡県の地域医療連携システムです。
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医師異動のお知らせ

 日ごろからご支援、ご指導いただきありがとうございます。医師の異動がありましたのでお知らせいたします。
  8月31日 退職医師  
  腎臓内科 島崎 めぐみ    

  9月30日 退職医師  
  外科 岸 亮輔   産婦人科 柴川 未来
  整形外科 中村 壮臣    整形外科 手塚 悠太   
  泌尿器科 窪田 雄介         

  10月1日 新任医師 秋のイメージ 
  整形外科 土田 智広   整形外科 佐藤 聖也
  泌尿器科 金澤 耕一郎   産婦人科 江 沙音
  救急科 河野 礼      


焼津市立総合病院理念

『より良い医療の提供を行うとともに、市民の健康増進に貢献することで、市民の信頼に応えます。』


【お願い】
 当院へのご紹介患者様に紹介状をお渡しいただくときは、「新型コロナウイルス感染症関連チェックシート」2022.6.30版を来院当日持参するよう、お伝えください。




       

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