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アルツハイマー病を治療する抗アミロイドβ抗体薬の製造販売が承認されました。この薬剤は、認知症の専門治療を適切に行えるための基準を満たした医療機関でのみ使用できる薬です。
当院においても、この薬を安全・適正に使用できるよう必要な検査体制を整え、令和6年3月15日より「アルツハイマー外来」を開始しました。
対象は、「アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度の認知症(疑い)」の方となります。
治療にあたっては、正確な診断と安全性の確認のための諸検査を実施し、投与の対象となった方に対し抗アミロイドβ抗体薬の投与を行っています。
かかりつけ医から、当院の「アルツハイマー外来」にご紹介をいただき、受診予約をします。
診察や検査等受診の際には、ご家族等の付き添いが必要になります。
投与対象に該当するかどうかを判断するために、神経心理検査・脳MRI・脳血流シンチグラフィー等を数日にわけて実施します。
投与の対象と判定され、投与を希望された方への投与は、初回のみ1泊入院していただき点滴注射を行います。副反応の発現を注意深く観察するためです。
2回目以後は外来にて2週間毎に18ヶ月間の点滴注射を行います。
治療の過程でMRI検査を受け、体や脳に負担がかかっていないか確認します。負担が見られるようであれば一時休止することもあります。
投与の対象と判断され、投与を希望された方への投与は、初回と2回目までは1泊入院していただき点滴注射を行います。
これは副反応の発現を注意深く観察するためです。
3回目以後は外来にて4週間毎に点滴注射を行います。12か月投与後にアミロイドβが除去されていれば投与終了となり、除去されていなければ原則18か月間投与します。
治療の過程でMRI検査を受け、体や脳に負担がかかっていないかを確認します。負担が見られるようであれば一時休止することもあります。
レカネマブ(レケンビ®)の投与による医療費(薬剤費・診療費・検査費等)は、治療内容により異なります。
薬剤費は体重あたりの量で投与となります。
参考:体重60㎏の方の1か月あたり薬剤費
自己負担3割 → 約7万円
自己負担2割 → 約4.7万円
自己負担1割 → 約2.3万円
薬剤費の他に、診療費や検査料等を負担していただきますが、内容は個人で異なります。
(各医療保険の高額療養費制度の対象となります。)
ドナネマブ(ケサンラ®)の治療期間中の薬費用の目安をご案内します。
※投薬中の検査代などは含まれていません。
1年(12か月)で完了した場合
自己負担3割 → 約100万円
自己負担2割 → 約67万円
自己負担1割 → 約33万円
(各医療保険の高額療養費制度の対象となります。)
1年半(18か月)で完了した場合
自己負担3割 → 約141万円
自己負担2割 → 約94万円
自己負担1割 → 約47万円
(各医療保険の高額療養費制度の対象となります。)
問い合わせ先
予約に関すること:地域医療連携室
受診前相談に関すること:認知症疾患医療センター
Tel. 054-623-3111(代表)
(月~金 8:30~17:00 祝日・休診日を除く)へお問い合わせください。