臨床工学科

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部門紹介

臨床工学技士は1987年に制定された比較的新しい医療国家資格です。医師の指示の下、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うことを業務としており、医療機器・設備をより安全に、かつ的確に使用するための専門知識をもっています。近年の医療機器進歩に伴い、医療現場では様々な機器が数多く使用されています。これに対し、医学的・工学的な知識を備えた臨床工学技士は、現代のチーム医療にかかせない存在となっています。

臨床工学科の構成・体制

当院は12名の臨床工学技士で構成されており、ローテーション体制にて業務を行っています。スタッフ同士が助け合うことで業務の効率化を図り、安心かつ安全な医療の提供に努めています。当院での主なフィールドはMEセンター、血液浄化療法室および病棟、手術室、血管撮影室です。また、病院内の医療行為に関わる広報・啓発活動、安全管理も行っています。

日本臨床工学技士会

業務内容

当院の臨床工学科は平成16年4月に臨床工学担当から科になった部門です。現在、以下のような業務を行っています。

血液浄化療法 臨床技術提供 機器管理 普及啓発
血液透析(1450件/月) 手術室 機器、器材管理 ME機器取扱説明会
持続的血液濾過透析   レーザー装置操作 点検   人工呼吸器
血漿交換   ナビゲーションシステム 修理   輸液・シリンジポンプ
免疫吸着   da Vinci 不具合時の対応   モニタ
エンドトキシン吸着   TKA   CHDFなど
顆粒球吸着 医療機器安全使用研修会
リンパ球吸着 血管造影室 新人看護師説明会
直接血液吸着   TACE 研修医説明会
腹水濾過濃縮 など   一時ペーシングなど 献腎移植登録

血液浄化療法

  • 血液浄化療法室 46床 (1280件/月)

献腎移植登録も行っています。

病室

手術室

臨床技術サービス

  • 結石破砕装置(Ho-YAGレーザー)の操作
  • 前立腺治療装置(グリーンレーザー)の操作
  • 脳神経外科ナビゲーションシステムの操作
  • 下肢静脈瘤治療装置(ELVesレーザー)の操作
  • da Vinci業務:泌尿器科・産婦人科・外科
  • 人工膝関節支援ロボット業務

また、医療機器・設備の保守・点検も行っています。

手術室

機器管理

当院での機器管理は中央管理とし、MEセンターにて750台の医療機器を貸出しています。始業点検・故障点検・定期点検などの保守管理を行い、院内各部署で必要時いつでも最良の状態で使用できるよう管理しています。
また、病棟設置の医療機器(医療用具を含む)についても、ME機器管理システムCEIAを利用し、現在6680台の機器を登録管理しています。

血管造影室・TV室

血管撮影室でのTACE(肝動脈化学塞栓療法)を行う際、臨床工学技士が医師への直接介助を行います。
手術の様子

普及・啓発活動

臨床工学科では、市民向けに「ひだまり」・職員向けに「しおかぜ」などの広報誌の紙面を利用した広報活動を行っています。市民向けには、あまりなじみのない臨床工学技士の仕事について、また、職員向けには医療機器の取り扱いの注意点などを中心とした内容になっています。
医療機器安全管理指針に沿って、機器の安全使用のための研修として、医療機器を使用する職員を対象に、取り扱い説明会を開催しています。また、部門(病棟など)毎に依頼を受けると共に、個別での依頼に対しても、随時開催しています。年度始めには、研修医・新人看護師を対象とした「ME機器取扱説明会」も開催しています。

説明会

新規採用看護師への研修 講義

説明会

新規採用看護師への研修 実演

医療安全全国共同行動(命を守るパートナーズ)に参加しています。

8つの行動目標が設定されています。行動目標5として「医療器機の安全な操作と管理」が挙げられており、輸液ポンプ、シリンジポンプ、及び人工呼吸器の安全管理に向けて装置の保守点検やチェックリストの作成などを積極的に活動しています。

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