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地域医療連携室だより　2020年11月号　VOL.33

整形外科の紹介　　　　　　　　　　　　　　　　　整形外科　科長　　朔　伊作（さく　いさく）

• 日頃より大変お世話になっております。今年度より科長を拝命致しました朔 伊作（さく　いさく）と申します。昨年度は当科の関節外科長であった赤坂嘉之医師が９月に退職し、３月には整形外科長であった友山眞医師が退職致しました。今年度より私、朔以下、メンバーが大きく入れ替わりましたが、これまでと同様に東京大学整形外科学教室より派遣される医師により診療を行っていきます。 　現在は徳山周医師、森島拓医師、後藤和海医師、小林天医師、七條正典医師、村上友基医師が赴任しております。

• 当科では骨折などの外傷の手術を多く行っており、今後も積極的に治療を行っていきたいと考えております。また、変形性関節症などに対する人工関節置換術の数も年々増加傾向にあります。人工股関節手術（THA）は2014年頃から低侵襲の仰臥位前側方アプローチ法を導入するようになり、現在は前側方アプローチ法が中心となっております。人工膝関節手術は全置換術（TKA）だけではなく、適応がある患者様には単顆型置換術(UKA)をお勧めし実施しております。低侵襲で早期復帰が可能であることから、手術を受けて頂いた患者の皆様に満足頂いており、昨年度より件数が増えております。変形性膝関節症については患者様の状態に応じて骨きり術をご提案することもあります。スポーツ整形外科専門施設でトレーニングを受けてきた医師も多く、今後はスポーツ外傷・障害の治療も積極的に取り組んでいきたいと考えております。お困りの患者様がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介頂きますようお願い致します。

当地域の皆様のご協力により、患者の皆様の入院や手術治療、退院後回復期治療等を円滑に進めることができております。より良い医療を患者様にご提供できるよう、努力致します。引き続きご協力賜りますようお願い申し上げます。

歯科口腔外科の紹介　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　歯科口腔外科　科長 　森　正次

日頃より多くの患者様をご紹介頂きまして誠に有難うございます。 現在当科は３名の常勤医、２名の非常勤医の体制で、うち１名の非常勤医につきましては月1回　顎義歯・顎補綴専門外来を開設しご担当頂いております。 　外来は（週１回の非常勤医を含め）週３日　月・水・金、週２日　火・木は手術日となっております。 　入院下予定手術の大半は、埋伏智歯を含めた抜歯関連、歯根嚢胞/歯根肉芽腫など慢性の歯性病巣や良性腫瘍の摘出などがそれに続いております。

ご承知の通り、患者様の中には多くの既往歴があったり複数の医療機関に受診され多くの投薬がされているほか、骨粗鬆症のためビスフォスホネート製剤のように骨組織に作用する薬が用いられている場合もあり、単純な抜歯であっても止血や抜歯窩治癒不全などが憂慮されるケースでは、近隣の歯科医院から紹介受診となるケースが増えてきております。また、近年TVなどのメディアの影響或いは芸能人の症例などから、口腔内にも悪性病変を生じることが啓蒙されてきており、それに伴い、治りにくい口内炎や口の中に偶然発見した腫瘤などで受診に至るケースも増えてきたように感じています。但しそのような場合でも実際に悪性である病変はそれほど多くなく、外科的治療を行った場合には再建やリハビリなどが必要になること、口腔機能の温存の見地から外科的治療のみならず集学的治療が必要になることなども踏まえ、症例の多くは県立静岡がんセンターへ紹介させて頂いております。 　また院内におきましては、医科歯科連携の見地から従来より行われてきておりました口腔ケアに加え、周術期口腔機能管理にも注力しております。 現状では外科、整形外科、婦人科などの入院予定手術につきまして、入院が決まった時点で当科を受診して頂き、口腔内診査、必要に応じて術前の処置、入院後（術直前）口腔内クリーニングを実践し、術中・術後の合併症予防に努めております。 現在当院の入退院支援センターとともに、今後さらに化学療法が予定された患者様に対しましても、口腔粘膜炎や口腔乾燥など口腔内有害事象に寄り添っていけるような体制をシステムアップしていく計画を検討中でおります。

今年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、4月初旬から不急の外科的処置は一旦中止させて頂くことになり、先生方にも大変ご迷惑、ご不便をおかけすることとなり申し訳ございませんでした。学会からの提言などをもとに６月下旬より順次再開させて頂いておりますが、この期間中の影響から、いまだに手術までの待機期間は以前よりはるかに長い状態が続いております。 　ご承知の通り当科での外科的処置は唾液交じりのエアロゾルが発生することになり、なかなかフル回転でという訳には行かない面もあり、感染状況、ワクチン開発のメドなどによりますが、今暫くはこの状況が続いてしまうかもしれません。 　ともあれ、何とか引き続きこの地域の皆様方と連携しながらスタッフ一同頑張って参ります。 今後とも宜しくお願い申し上げます。

当院は「ふじのくにねっと」に参加しています

「ふじのくにねっと」は、ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル協議会が運営する、VPN回線を使用した医療連携システムです。 　患者様の診療情報を共同で利用し、診療に役立てており、情報を参照しても診療報酬を算定できるようになっています。まずは参照施設として、未参加施設は参加をご検討ください。 　令和2年8月3日から情報開示手続き（登録・開示・参照）について簡素化され、医療情報共有に際し、書面上の同意が不要になり利用しやすくなりました。
【情報開示施設】19施設（令和2年8月末現在）・・・参照施設は117施設 　県東部・・下田メディカルセンター、富士市立中央病院 　県中部・・伊豆今井浜病院、医療法人社団アール・アンド・オー、 　　　　　　静岡県立こころの医療センター、静岡県立こども病院、静岡市立静岡病院、 　　　　　　静岡県立総合病院、静岡済生会総合病院、市立島田市民病院、 　　　　　　川根本町いやしの里診療所、藤枝市立総合病院、榛原総合病院、 　　　　　　焼津市立総合病院 　県西部・・磐田市立総合病院、市立御前崎総合病院、中東遠総合医療センター、 　　　　　　菊川市立総合病院、公立森町病院 　詳しくは「ふじのくにねっと」のホームページ（http://www.fujinokuni-net.jp/）をご覧ください。 　＊ふじのくにねっとの参加にあたっては「ふじのくにねっと利用料」がかかります。

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