焼津市立総合病院

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診療科

腎臓内科                           外来担当医表はこちら

腎臓内科とは・・・
 腎臓内科では検診で指摘された尿検査の異常(血尿、蛋白尿)の精査から、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群の診断・治療、保存期腎不全の治療(食事指導、血圧のコントロール)、膠原病など全身性疾患に伴う腎疾患、電解質異常、特殊な高血圧の診断・治療を行っています。「体がむくむ、血圧が高い、尿の色がおかしい」という事でいらっしゃる方が多いようです。 腎疾患は患者様毎に病気の状態が様々ですので、患者様に説明を充分に行っていくつかの治療方法から、実行可能な治療を選択して頂いております。診断の為に行う腎生検は約一週間の入院をお願いしています。 腎臓内科としては腎疾患の方が将来的に透析療法に至らないことを治療の目標にしています。最近はかかりつけ医の方と連絡をとって検査を行った後、投薬はかかりつけ医にお願いすることが増えています。


◆医師の紹介


 医師名  資 格  専門分野
 関 常司
(病院事業管理者兼病院長
兼総合研修センター長)
 日本内科学会認定内科医
 日本腎臓学会認定腎臓専門医・指導医
 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了者
 臨床研修指導医
 腎臓病一般
 菱田 明
(名誉院長)
 日本内科学会認定内科医
 日本腎臓学会認定腎臓指導医
 日本透析医学会認定透析専門医
 腎臓病一般
 大浦 正晴
( 腎臓内科長兼
膠原病・リウマチ内科長兼
感染管理室長兼血液浄化療法室長)
 日本透析医学会認定透析専門医
 日本リウマチ学会認定リウマチ専門医
 日本内科学会認定総合内科専門医
 インフェクションコントロールドクター
 日本化学療法学会認定抗菌化学療法認定医
 結核病学会認定結核・抗酸菌症認定医
 日本エイズ学会認定医
 多発性嚢胞腎協会認定医
 腎代替療法専門指導士
 腎臓リハビリテーションガイドライン講習会修了
 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了者
 臨床研修指導医
 腎臓病一般  
 膠原病 高血圧
 板谷 三紀子(副科長)  日本内科学会認定総合内科専門医
 日本内科学会認定内科指導医
 日本腎臓学会認定腎臓専門医
 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了者
 臨床研修指導医
 腎臓病一般
 成田 櫻子    腎臓病一般
 森 瑞貴    腎臓病一般


◆特殊外来
膠原病・リウマチ外来     
担当医師 大浦 正晴 腎臓内科長 (日本リウマチ学会専門医) 
受診方法 ・当院宛の紹介状が必要です。
・完全予約制ですので、事前に予約をお取りください。
診察日 毎週木曜日の午後

多発性のう胞腎専門外来     
担当医師 腎臓内科医師
受診方法 ・当院宛の紹介状が必要です。
・完全予約制ですので、事前に予約をお取りください。
診察日 毎週木曜日の午後


◆学会認定
名称
・日本腎臓学会研修施設
・日本透析医学会専門医制度に基づく教育関連施設

◆静岡県難病医療協力病院
疾患群 専門領域 担当医師名




 膠原病系疾患一般
 ・全身性エリテマトーデス
 ・結節性多発動脈炎
 ・ウェゲナー肉芽腫症
 ・混合性結合組織病
大浦正晴

●多発性のう胞腎専門外来

 多発性のう胞腎(ADPKD)とは、腎臓にのう胞(水がたまった袋)がたくさんできて腎臓の働きが徐々に低下していく遺伝性の病気であり、厚生労働省により指定難病とされています。わが国の患者数は約31,000人と推定されています。この病気は、両親どちらかからの遺伝により、または、両親に病気がなくても患者様が生まれるときに遺伝子の突然変異が起きることにより生じます。
 患者様の多くは成人になってから症状がでますが、初期は無症状です。しかし、徐々に腎臓ののう胞が増えて腎臓全体が大きくなり、お腹が張ったり血尿が認められたり、のう胞に感染が起こることもあります。また、肝臓にものう胞ができてお腹が張ってくることもあります。その他に全身の合併症として、高血圧や脳動脈瘤(クモ膜下出血)が一般の方より高い頻度で起こります。

 治療のひとつに、尿を濃縮するホルモンであるバソプレシンのV2受容体拮抗薬(トルバプタン)の服用が挙げられます。この治療法では腎臓ののう胞が大きくなることを防ぎ、腎臓の働きの低下を抑える効果が見込まれます。
 また、治療に加え日常生活で気を付けなければならない点もあります。脱水によるバソプレシンがのう胞を大きくし、病気の進行を速めることになるため適切な水分摂取が大切になります。さらに、高血圧や肥満も病気の進行に関わるので塩分制限などが重要となります。

 適切な処置をせずそのまま放置した場合、徐々に腎機能が低下し腎不全となり、透析治療や腎移植治療が必要となります。この病気の患者様の約50%は60歳頃までに腎不全になると言われています。しかし早期発見、早期対応により末期腎不全への進行を遅らせることが期待されます。
 当科では、2022年9月の木曜日午後より「多発性のう胞腎専門外来」を開設します。
 多発性のう胞腎の診断を受けた方は、かかりつけ医とご相談のうえ、早期受診をご検討ください。

  多発性のう胞腎について、詳しくはこちらをご覧ください。
 ■受診・予約方法 
 ・診察日:毎週木曜日午後(祝・休日は除く)
 ・受診には、かかりつけ医から当院宛の紹介状が必要です。
  医療機関からの申込みのみとなりますので、かかりつけ医にご相談ください。
  患者様からのお電話での予約はお受けしておりません。

  電話 054-623-3111(代表) 地域医療連携室

●慢性腎臓病(CKD)の病診連携

 我が国では、約30万人が透析を受けていますが、年々その数は増加しています。当院腎臓内科では、かかりつけ医の皆様と、慢性腎臓病(CKD)の病診連携を進めることで、透析導入患者を減らし、CKDが原因となる心血管疾患の発症を抑制したいと考えています。
 当院では、CKDの中でも特に重要な「糖尿病性腎症」を専門的に治療するために「糖尿病性腎症外来」を開設しました。受診していただくには、原則として火・水・木・金の午前の腎臓外来の予約を取っていただくようお願いします。(地域医療連携室をご利用ください)
 受診時には患者様に紹介状を持参させてください。


●糖尿病性腎症の病診連携

 糖尿病性腎症は、透析導入患者の44%を占める上、腎症が出現後の進行が早い一方、治療により、微量アルブミン尿の消失、腎症の進行の抑制が可能です。
 そのため、早期からの病診連携により、生活指導の徹底、血糖や血圧の厳格な管理を行うことが大切と考えます。

   


●診療科お役立ち情報  「慢性腎臓病のはなし」

腎臓内科長  大浦 正晴

 「慢性腎臓病(CKD)」について皆様に説明をさせていただきます。
 この慢性腎臓病は有名になった「メタボリックシンドローム」より生命にかかわる合併症(脳卒中、心筋梗塞など)の発生リスクがワンランク高い疾患グループに位置しています。

1)腎臓の障害:蛋白尿を検出する(これがもっとも重要です)
         血液検査、超音波検査、CTで腎臓に異常がある
2)体から老廃物を出す腎臓の機能が60%以下である
 
 以上が3ヶ月以上続く状態です。
 この疾患が紹介され、以前より多くの皆様を私たちが診察させていただくにあたり、皆様によりわかりやすく、行いやすい検査方法を現在外来で行っています。

a)1回の尿検査で腎臓の病気の勢いを示す尿蛋白の一日量を推定する検査。
  (尿中蛋白/クレアチニン比の測定)
b)1回の採血で腎臓の老廃物を出す機能を推定する検査。(eGFRの測定)

 以上を用いて、慢性腎臓病の進行度をステージにわけ、標準的な治療を開始します。
 尿検査は非常に多くの方々が行う検査です。
 すべての方の尿検査の異常(腎臓内科では蛋白尿検出)を最初に総合病院で対応することは困難です。
 日本腎臓学会ではかかりつけの先生が、総合病院へ紹介していただく慢性腎臓病の基準を作り、両者で相談して、日常の治療はできるだけかかりつけの先生にお願いするようにしています。尿検査で異常があったらまずお近くの先生にご相談ください。

 最近は当院を紹介受診後も投薬はかかりつけの先生にお願いし、定期的な血液、尿、画像検査、食事指導を当院で行うようにしています。
 慢性腎臓病の治療には血液透析導入予防だけではなく、皆様が快適に生活を送れるように、心血管合併症出現予防、生命予後改善という大きな目標が加わりました。



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