焼津市立総合病院

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病院のご案内

質の高い医療を目指して

緩和ケアへの取り組み  講演会・研修会参加記録

平成31年度

令和元年11月15日開催 緩和ケア勉強会

講演「放射線治療の有害事象とその対応」
講師 山梨大学医学部放射線医学講座 大西 洋教授

【参加者感想】
 今回の緩和ケア研修会のテーマは「知られざる、知っておくべき緩和的放射線治療」でした。山梨大学放射線科の教授、大西洋先生を招いてご講演いただきました。
 さて皆様は、「放射線」と聞くとどのようなイメージをお持ちでしょうか。「レントゲンとか放射線治療とか医療に使われているのは知っているけれど、東日本大震災の時に起きた原子力発電所の事故もあって怖い印象」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。実は放射線は今回の研修会のテーマでもあるように、緩和治療にも用いられているのです。そういった事実を知らない方も多くいらっしゃるからこその、今回の「知られざる、知っておくべき緩和的放射線治療」というテーマだったのかもしれません。

 放射線治療には癌を治療する「積極的放射線治療」以外にも、骨転移の痛みを和らげるためなどで行う「緩和的放射線治療」も存在します。また放射線治療の利点として、形態や機能の温存(例に落語家の木久扇さんを挙げ、喉頭がんに対して手術ではなく放射線治療を行うことで発声機能を温存できたケースをお話しされていました)や、低侵襲で安価なことが挙げられるそうです。

 これからの時代、そういった利点のある放射線治療のニーズも増えていくだろうと大西先生は考えておられました。緩和的治療の一つの選択肢として患者さん自身が放射線治療を考えるためにも、まずは我々医療者が緩和的放射線治療というものがあることを理解し、患者さんに発信していくことが大切だと今回の研修会で学ぶことができました。
                   1年次初期臨床研修医 浅井 佑哉
 

令和元年11月緩和ケア研修会大西教授



令和元年10月15日開催 緩和ケア勉強会

座長:外科 石原行雄医師
講演「化学療法をする患者への栄養支援」

講師 栄養科 松尾紘生管理栄養士

講演「がん悪液質・サルコぺニアとの戦い」 
講師:藤田医科大学医学部外科・緩和医療学講座 桂 長門准教授

【参加者感想】
「左の下腿を鍛えると、上肢の筋肉量も増えてくる」
 悪液質、サルコペニア…「国家試験の勉強でたくさん出てきたよ、最近話題なんでしょ」と軽い気持ちで仕事終わりに講習会に参加した私にとって、大変キャッチーな内容でした。
 サルコペニアの概念から始まり、栄養状態をどのように他覚的に評価するのか、そしてどのように改善・予防を行うのかまで、論文や実際のエピソードをふまえ様々なアプローチでお話していただきました。
 個人的には、下腿筋を鍛えれば自ずと上肢の筋肉量、さらにはpulp pinch力も増えて、最終的には経口摂取量が増える、という今後の展望は非常に魅力的に感じ、高齢化が進む現在欠かせない目標である健康寿命の増進のためには、今回学ばせていただいた内容の周知、そして更なる研究が必要だと強く意識する良い機会となりました。
                   1年次初期臨床研修医 森 礼子
 

令和元年10月緩和ケア勉強会桂准教授



令和元年7月26日開催 焼津がん免疫療法マネジメントセミナー

座長:外科 石原行雄医師
講演「院内irAEマネジメント」

講師 薬剤科 林豊副科長

講演「胃癌治療戦略を考える」 
講師:静岡県立静岡がんセンター 消化器内科 町田望医師

【参加者感想】
 7/26に開催された緩和ケア勉強会では、胃癌治療に対する免疫チェックポイント阻害薬の使用の幅が広がったことを学びました。分子標的薬がセカンドラインまたはファーストラインとして使用できるようになり、今後、進行中の分子標的薬の治験結果が得られるようなると、より使用頻度が増加することで合併症率も増加するため、研修医であっても合併症の種類とその発症徴候や対処の方針について理解しておかなければならないと強く感じました。
 今後は、分子標的薬合併症の評価ができ、普段の臨床の中で迅速に対応できるよう、診断基準・検査や治療のプロトコールについてしっかり熟知しておくことが重要であると思います。
                   1年次初期臨床研修医 落合 伸伍
 

令和元年7月緩和ケア勉強会町田医師



令和元年5月31日開催 緩和ケア勉強会

講演「オピオイド鎮痛剤の使い分け」
講師 薬剤科 小野田千晴 薬剤師

講演「アドバンス・ケア・プランニング 人生会議 〜地域で医療・介護の現場で いつ・何を話し合うべきか」 
講師:小牧市民病院 緩和ケアセンター部長 渡邊紘章 先生

【講演概要】
 アドバンスケアプランニング(ACP)というテーマで行われた。ACPとは今後の治療、療養について患者、家族と医療従事者があらかじめ話し合う自発的なプロセスと定義されている。現在は病気になってから患者、家族と医療従事者との話し合いが行われていることが多い。いきなり病院で話し合うのは難しいので普段から自分自身の考え方、価値観を家族で話し合うことが必要である。家族で話し合うことでお互いに認知し「その人らしさ」を緩和ケアに取り入れることができ人生のQOLが高まる。このような家族での話し合い、医療現場での話し合いの両輪が大切である。

【参加者感想】
 今回の勉強会で一番印象に残ったのは、人によって価値観は異なるというものでした。
 考えてみれば当たり前のことですが、改めて考えるきっかけになりました。治療方針を話し合う時だけではなく、どんな時も患者がどのような考えを持っていて、どういう将来をおくりたいかを常に知っておかないといけないなと感じました。
 また、家族間でも食い違いがあったりするので家族間でもしっかり話あってもらうことが必要であると学びました。医者である前に自分も家族の一員なので、家族で話し合ってお互いの価値観を知っておくようにしようと思いました。
                      1年次初期臨床研修医 佐藤 翔

 

令和元年5月緩和ケア研修会渡邉講師

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