焼津市立総合病院

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静岡県専門医研修ネットワークプログラムを活用した海外研修

第10回国際アンドロロジー学会参加記録

10th International Congress of Andrology
23-26 Feb. 2013
泌尿器科 太田信隆(文責)、杉山和隆

2月22日(金)
 7:15から病院で研修医カンファランス、その後9:00にDr杉山と病院を車で出発。
 13:30名古屋空港発、仁川行き大韓航空機に搭乗。
 18:00仁川空港発、メルボルン行き大韓航空機搭乗。
2月23日(土)
 現地時間7:00(日本時間5:00)、メルボルン空港到着。
 タクシーでヴィクトリアホテルに向かう。
 徒歩で学会場であるメルボルン展示場(Melbourne Exhibition Center)に行き学会参加登録をおこなう。

 オープニングセレモニーが夕方のためそれまで市内見物をする。トラム路線の終点の一つBox Hillまで乗車してみる。終点に近づくと町並みが雑然としてきてベトナム人街であることがわかった。1975年以降、大量に流入したベトナム移民の町である。しばらくここを散策し、路上で野菜を売っているベトナム出身のティムおばさんと歓談。

 夕方から再び徒歩で学会場に行きオープニングセレモニーに参加。アンドロロジーの歴史的業績と貢献者を紹介していた。アンドロロジーの歴史が1990年代からと新しく、アンドロロジーのすべてを簡潔に勉強できるいい企画だった。

2月24日(日)
 8:00AM起床。7:00起床のつもりだったが日本時間6:00起床の習慣が抜けていないようだ。8:00開始のPlenary に間に合わないためモーニングティーから参加。
 午前のシンポジウムでは肥満とテストステロンの関係について、不眠とテストステロン、睡眠時無呼吸症候群とテストステロンなどストレスとテストステロン分泌が逆相関することが示された。
 午後からはテストステロン測定の標準化についての講義。測定キットによりテストステロン値のばらつきと施設間のばらつきを減少させるためのNIHの取り組みを報告。
 精巣腫瘍に関するシンポジウムではスカンジナビア諸国で環境汚染が母胎に影響して尿道下裂、停留精巣、精巣腫瘍の発生に関与していること、その頻度がこの30年間で約10倍に達することなどが報告された。
 また、精巣腫瘍は約9%が両側性発生し、精巣腫瘍の手術時に対側の生検をおこなうとTIN (testicular intraepithelial neoplasia)が発見されることがあるので注意深い観察が必要とのことだった。
 オーストラリア病理学会が同会場で開催されていたためここの展示も見物。こちらは我々の学会よりも遙かに大規模なものだった。
 17:00まで学会場にかんづめで勉強。

 学会終了後はヤラ川河畔を散策。
 オーストラリアで初の開催となるホワイトナイトがヤラ川河畔からフリンダーストリート駅の間でおこなわれていたのでこれを見物。もともと陽気なオーストラリア人がイベント会場の音楽に合わせて踊りまくっていた。

2月25日(月)
 プログラムを見ると午前中は杯細胞の基礎的な演題が多く午後から参加することにする。
 午前中はメルボルン大学を訪問。ノーベル賞受賞者を数多く輩出しタイムズ社の大学ランキングでオーストラリア第1位、世界でもトップクラスの大学である。医学部に行き病理の展示室を見ようとしたが予約が必要とのことで断念。医学部の隣にあるRoyal Melbourne Hospitalに行く。
 玄関ホールでは臓器提供推進のキャンペーンを豪州政府から人が来ておこなっていた。日本に比べはるかに臓器提供が多くメルボルン市内では年間約80件の臓器提供がおこなわれているそうだが、啓発活動も活発だった。

 病院一階の研修センターに行くと医学生に実技指導をしていた。日本から来た泌尿器科医であることを告げると1時間後にまた来るように言われた。待っている間、病院図書館があったのでここを見学。患者用かと思ったがどうやら職員用でかなり立派な図書館である。東大の医学部付属図書館をこぶりにした規模である。
 再びトレーニングセンターに行くと彼女はナース出身で医学生の実技指導を専門におこなっているとのこと。彼女の肩書きはRoyal Melbourne Hospital Clinical Schoolの Teaching SpecialistでMeredith Heily さん。話を聞いていると医学生が5人やってきて実技指導が始まった。指導内容は男性の尿道留置バルーンカテーテルの挿入。Double globe technique、消毒用キットの使い方、ディスポのルブリケーション剤の使い方、カテーテル挿入法まで極めて実際的な指導をしていた。

 病院を出てMelbourne大学周辺を歩く。Post graduate用の小綺麗な住宅をみて学生向けのレストランでコーヒータイム。
 午後からは再び学会場に行く。
 Poster sessionでは地元オーストラリアの発表が多かったが、つっこみ処満載で決してレベルは高くない。杉山君とこれなら次回はもっといい演題を出せると話す。

 午後からはサテライト・シンポジウムの4th Asia-Pacific Forum on Andrologyに参加。
シンポジウムではPDE5阻害剤の勃起不全以外への応用についての発表があり、肺動脈高血圧症、LUTS(lower urinary tract symptom)などに今後期待が持てるという発表だった。

 夕方まで会場におり、それからトラムでKilda beachに向かう。ここは白人向けの高級住宅地。土曜日のベトナム人街と違い、いかにも高級そうな住宅が並んでいた。
夕食はAussie Beef のステーキ。評判通りの味で満腹感が強く、小雨の中ホテルまで歩いて帰った。

2月27日(火)
 5:00AM起床。真っ暗闇のなかタクシーで空港に向かう。手続きはすんなりいき仁川行き大韓航空機に搭乗。10時間後仁川着。名古屋行きに乗り換え22:00名古屋着。焼津着は23:30。


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